パラレル北陸線#1 世界観設定(前史)

1月あたりに京都駅で撮ったサンダーバード(これはスマホでテキトーに取ったのだが、ピントが駅員さんに合っていてこれもいいなと思っている)

作っていたダイヤの完成は...

さて、本来なら早く作ってみたダイヤの解説をしたいところではあるのですが、作ってみたら見たらでJR時代と何が変わった?とか、3セク移管後と何が違うのか.... 独自色が出ない(いらない) 何か(いい意味で)ネタになりそうな要素を入れてみたいと考えたり何度か作り直しているので、まだまだ時間がかかりそうです。
パターンダイヤを組んで、ラッシュ時の増発や、運行間隔の均等化、他列車との接続etc... 考えることがいっぱいだ!
(さすがにダイヤ改正前には完成させたいが... ダイヤ作る人ってやっぱすごいんだなってなってます。 作るときの考え方が違うんだろうけど)
そんなことをしているうちに、ダイヤ改正を迎えてしまいそうで...
Twitterを見ているとすでに掲示物の張替えが始まっているみたいで、JRの影が段々と薄れていっているみたいです。
私もダイヤ改正直前に北陸に行く予定ですが、移管前独特の雰囲気が味わえそうですね。
(列車が大混雑しているらしいですが...)
さて、前述の通り試行錯誤しているので、見せられるダイヤがありません。そこで、今日はこの世界の設定について説明しておくことにしてお茶を濁そうと思います。
ひとまず第一回(何回やるかわからないので)は、この世界での前提となる鉄道関係の出来事を紹介します。

パラレル世界::年表

年表

出来事
2024 北陸新幹線
敦賀まで開業(史実通り)
2029 静岡県知事交代、リニア目途がつく
「北陸・中京新幹線」期成同盟会
2031 リニア中央新幹線 品川~名古屋間開業
2032 「北陸・中京新幹線株式会社」設立
一部国会議員、第三セクターを再びJR化することを主張、鉄道再編法が成立
2036 JR東海が北陸地方の鉄道を引き受けることで、国・関係7県・JR3社・3セク各社・JRTT合意
2038 リニア中央新幹線 名古屋~新大阪間開業
2044 北陸新幹線 敦賀~米原間開業
北陸線・信越線再JR化など
2057 北陸新幹線 敦賀~新大阪間開業
小浜線 敦賀~小浜間上下分離化

出来事解説

さて、表を見ていただくと色々不思議な部分があったと思いますので、説明していきたいと思います。

2024年北陸新幹線 「金沢〜敦賀間 開業」

これは史実通りです。
2024年3月16日に北陸新幹線が敦賀まで延伸し、並行在来線が IRいしかわ鉄道とハピラインふくいに移管されました。
特急「サンダーバード」と「しらさぎ」は敦賀駅でのりかえとなり、所要時間が短縮(乗り換え時間?そんなもん知らん)されましたが、その分料金も上がってしまったので大阪の人々を中心に微妙な気持ちだったようです。(という設定です。)

2029年静岡県知事交代、リニア目途がつく &「北陸・中京新幹線」期成同盟会設立

ここから架空史になります。
北陸新幹線はなかなか詳細ルートが決まらず以前目処が立たず、またJR東海はまだ某静岡県知事(なんと2025年の選挙でも再選)との喧嘩に悩まされてリニア中央新幹線 静岡県区間の着工ができていませんでした。
そんな中JR東海は先に名古屋より先の区間も工事に着手するなどしてどうにか早く全線開業できるように準備していましたが、そこで吉報が入ります。
某静岡県知事が2029年ようやく選挙で落選したのです。 当選したのは建設容認派の知事だったので、これで静岡県区間の目処が立ちました。
JR東海はあと2年で開業させるといい、2031年開業としました。
一方そのころ、中京経済圏では以前から言われていたいわゆる「北陸・中京新幹線」(過去の米原ルート) を作るべきだという論調が目立ってきました。
ある有力者は、「整備新幹線方式にしなければ、地元(主に滋賀県のことを指していると思われる)の在来線に対する懸念もなくなる。中京圏だけでなく関西圏のアクセスも良くなる。北陸新幹線ができないのなら先にこっちを作ってしまえばいい。」と発言し、中部(並びに一部の関西)財界や自治体が「北陸・中京新幹線」期成同盟会を結成。
JRや関係機関に働きかけるとしました。

2031年リニア中央新幹線 品川~名古屋間開業

2027年の予定から4年遅れてようやくリニア中央新幹線の 品川〜名古屋が開業しました。
これに合わせて東海道新幹線のダイヤも大きく変わることになりました。
ただ、品川駅と名古屋駅での乗り換えは大きな上下移動を伴うため、マスコミに「敦賀駅の再来」だとか「JR東海の大誤算」などと言われることになりました。
(乗り換えを苦にしない方法を本当にしっかりと考える必要がありそうですね)

2032年「北陸・中京新幹線株式会社」設立 & 一部国会議員、第三セクターを再びJR化することを主張、鉄道再編法が成立

先程登場した「北陸・中京新幹線」期成同盟会のメンバーである企業や自治体が第三セクターである「北陸・中京新幹線株式会社」を設立し、建設事業を始めました。
またそのころ、ある有力国会議員が「日本の鉄路の一体性がなくなっているのは良くないのではないか」などと発言したことによって、全国の鉄道の再編を図るいわゆる「新・鉄道再編法/鉄道再国有化法」が成立しました。
この法律では次のようなことが決められました

  • 整備新幹線について、並行在来線の第三セクター化よりも上下分離化を優先して検討するようにしなければならない
  • その際、地元自治体が基本的に保有しJRに対しては安く貸し付けることにする (基本的に利益のn%程度とかになる(受益の限度ってことらしい) / 細かいことは協議して決めることになっている)
  • 地元自治体が保有できない事情がある場合(自治体が倒産しそうなど) / 協議が長期化して長い間整備新幹線が完成しそうにない(西九州新幹線の佐賀県の事例など)で、国益に反していると判断された場合 は、JRTTが施設を保有する措置を"一時的"に取ることができる
  • 国として重要となっている路線で、赤字となっているなどで支援が必要な路線があれば、国は財政上の支援(実質上下分離化)を行ったり、それでも足りないときはJRTTに保有させて上下分離化して格安で鉄道会社が借りることができる(北海道の路線のように、赤字であるものの廃止されると(主に貨物で)困る路線など)
  • 上下分離化した路線については、保有者とJRは連携・協力関係になければならない

上下分離制度となっているほかの国のやり方みたいに、国(とゆうよりJRTT)が路線を保有するというものになっています。
また、そこで法律成立以前に第三セクター化した並行在来線についての方針が示されました。

  • 国の方針変更で鉄道の保有関係が混乱したため(半ばお詫びとして)、基本的に国(JRTT)が施設を保有する(要望があれば自治体が保有する)

つまり、JRTTが施設を保有して、北陸本線などの(旧制度)の並行在来線を維持するということになりました。

2036年JR東海が北陸地方の鉄道を引き受けることで、国・関係7県・JR3社・3セク各社・JRTT合意

(関係7県: 福井,石川,富山,新潟,長野,岐阜,滋賀 / JR3社: JR東日本, JR東海, JR西日本 / 3セク各社: ハピラインふくい,IRいしかわ鉄道,あいの風とやま鉄道,)
先述の法律によって、「北陸新幹線沿線に関する鉄道再編会議」が開かれ、中国地方のローカル線を少しでも維持させたいということで負担の大きいJR西日本から、新幹線の開業でイケイケ(?)なJR東海に移管させようという話になりました。
ただ在来線だけもらっても赤字に決まっているので、断られるのは目に見えています。 そこで決められたのが 新幹線の運営を移管する という史上初のことでした。
また、北陸新幹線とは並行在来線の関係のにない他の在来線についても、「北陸新幹線」との一体的な経営を図るために移管されることになりました。
これによって、北陸新幹線も含めて 北陸の元・現JR西日本区間(城端線・氷見線・大糸線除く)はJR東海に、元・JR東日本区間(+大糸線)はJR東日本に移管されることになりました。
城端線・氷見線は、引き続きあいの風とやま鉄道が運営することになりました(富山県は、県で保有する意識が高いのでそういう設定にしました。)
細かいことについては後述します。

2038年リニア中央新幹線 名古屋~新大阪間開業

静岡県の工事が停滞していた時に先回りで着工していたので、1年遅れで済みました。
(借金は半端じゃないけどね...)
新大阪駅のリニア中央新幹線のホーム階には、山陽新幹線や(将来的には)北陸新幹線が乗り入れているので乗り換えは楽になりそうですね。
(この地下ホームに山陽・北陸新幹線乗り入れは現実でも予定されています。)

2044年北陸新幹線 敦賀~米原間開業 & 北陸線・信越線再JR化など

521系の初期車の車齢が38年となったこの年、
「北陸・中京新幹線株式会社」が建設した、「北陸・中京新幹線」が「北陸新幹線(敦賀~米原)」として開業しました。
超急ピッチで組み立てられたこの路線は、JR東海に貸し付けられました。
また、2036年の合意に基づいて在来線が経営移管されました。
この時、JR西日本はJR東海に移管に伴う支援として 800億円の拠出と社員の出向による乗務員確保支援を実施しました。
またJR東海(JR Central)は、JR中日本(JR Central)に改名されました。
表:北陸新幹線再編に伴う経営移管の状況

路線 移管前 移管後
北陸新幹線 (上越妙高~敦賀~米原) JR西日本 (運行/上越妙高~敦賀)
JRTT(保有/上越妙高~敦賀)
JR中日本 (運行/全区間)
JRTT(保有/上越妙高~敦賀)
北陸・中京新幹線株式会社(保有/敦賀~米原)
北陸新幹線(敦賀~新大阪) 未開業 2057年開業
JR西日本(運行)
JRTT(保有)
北陸本線(米原~直江津) JR西日本(保有・運行 / 米原~敦賀)
他の区間については下記
JR中日本(保有・運行 / 全区間(保有は米原~敦賀))
JR西日本(保有・運行/近江塩津~敦賀) (2057年まで)
JRTT(保有/敦賀~直江津)
ハピラインふくい線
IRいしかわ鉄道線
あいの風とやま鉄道線
日本海ひすいライン
ハピラインふくい
IRいしかわ鉄道
あいの風とやま鉄道
えちごトキめき鉄道
(各社 保有・運行)
北陸本線に移行
(ハピライン・IR・トキ鉄は解散/あいの風とやま鉄道は後述)
越美北線 JR西日本(保有・運行) JR中日本(保有・運行)
(越前大野~九頭竜湖間は、2050年に廃止)
七尾線 JR西日本(保有・運行/全区間(運行は津幡~和倉温泉))
のと鉄道(運行/七尾~穴水)
JR中日本(保有・運行/全区間(運行は津幡~和倉温泉))
のと鉄道(運行/七尾~穴水)
城端線・氷見線 あいの風とやま鉄道(保有・運行)
(2028年度までにJR西日本から移管(現実でも予定されています))
あいの風とやま鉄道(保有・運行)
(国・県などから補助金 / 北陸線などとも連携)
高山本線 JR東海(現・JR中日本)(保有・運行/岐阜~猪谷)
JR西日本(保有・運行/猪谷~富山)
JR中日本(保有・運行)
大糸線 JR東日本(保有・運行/松本~南小谷)
JR西日本(保有・運行/南小谷~糸魚川)
JR東日本(保有・運行/全線)
信越本線 (軽井沢~直江津) JR東日本(保有・運行/篠ノ井~長野)
他の区間については下記
JR東日本(保有・運行/全区間(保有は篠ノ井~長野))
JRTT(保有/軽井沢~篠ノ井, 長野~直江津)
しなの鉄道線
北しなの線
妙高はねうまライン
しなの鉄道
えちごトキめき鉄道
信越本線に移行
(3セク両社は解散)

表を見ると不思議な点が(いっぱい)あります。
なぜ、北陸本線の一部がJR西日本とJR中日本が両社保有しているのでしょうか?
それは、JR西日本の特急「サンダーバード」による北陸本線への乗り入れが多くなるために、JR中日本としては車両使用料が高くつくので、運賃収入を一部失ってもいいから車両使用料と保線費用を負担させたいという考えによると(パラレル世界では)考えられています。

2057年北陸新幹線 敦賀~新大阪間開業 & 小浜線 敦賀~小浜間上下分離化

長い時間がかかりましたが、北陸新幹線がようやく全通しました。
現実ではもっと長い時間がかかるかもしれませんし、意外と早くできるかもしれません。確実な未来は誰にもわかりません。
この時敦賀~新大阪間は当初の予定通りJR西日本の管轄です。
また、並行在来線として上下分離化されたのは小浜線の敦賀~小浜間だけでした。
新規開業の駅は、 小浜, 山科(京都東), 松井山手, 新大阪 となりました。

おまけ: 今回の設定を反映した路線地図(だいぶ適当ですが...)

オレンジ:JR中日本, 青:JR西日本, 緑:JR東日本, 黄緑:あいの風とやま鉄道 会社境界がなんとなくわかる程度に作ったので、路線の走ってる場所が全然違います。

長い設定集にお付き合いいただきありがとうございました。

-> 次回予告:#2 新幹線ダイヤ概況 & 北陸線 米原~敦賀
ひとこと: この世界のJR東海の財務状況やばいことなってそう(売り上げは多い、借金が....)